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世界体操2026男子団体決勝|日本連覇の勝因をDスコア分析

世界体操2026男子団体決勝の結果を解説。日本は251.928で連覇し、ロス五輪の出場枠を獲得。Dスコア合計はWG2(ロシア)が上回る中、Eスコアで2.499差をつけた内訳、6種目すべて4位以内の安定感、橋本大輝の84.865、個人総合・種目別決勝の日程をまとめます。

世界体操2026男子団体決勝|日本連覇の勝因をDスコア分析

※本記事は2026年10月21日時点の情報です。

オランダ・ロッテルダムで開催中の世界体操2026(第54回世界体操競技選手権)で、男子団体決勝が10月20日(現地)に行われました。日本は6種目合計251.928で優勝し、2023年大会に続く連覇を達成。2位はWorld Gymnastics 2(ロシアの中立チーム)の250.329、3位は中国の249.193で、上位3チームがロサンゼルス五輪2028の団体出場枠を手にしました。本記事では、公表されたDスコア(演技価値点)とEスコア(実施点)の内訳、種目ごとのチーム得点から、日本が勝ち切った理由を整理します。

世界体操2026男子団体決勝の結果|日本が251.928で連覇

世界体操2026男子団体決勝の結果|日本が251.928で連覇

団体決勝の順位(8チーム)

団体決勝は、予選上位8チームが各種目3人ずつ演技し、3人全員の得点を合計する方式で行われました(大会ディレクティブ(実施要項))。予選の得点は持ち越されません。結果は次のとおりです(団体決勝の全得点(D・E・ボーナス・ND内訳付き))。

順位

チーム

合計

日本との差

1

日本

251.928

-

2

World Gymnastics 2(ロシア)

250.329

-1.599

3

中国

249.193

-2.735

4

イギリス

247.395

-4.533

5

スイス

246.497

-5.431

6

アメリカ

245.161

-6.767

7

オランダ

241.294

-10.634

8

コロンビア

240.093

-11.835

日本の代表は橋本大輝選手、岡慎之助選手、川上翔平選手、土井陵輔選手、前田楓丞選手の5人です。橋本選手は6種目すべてに出場しました。

2連覇・通算8度目、上位3チームにロス五輪の出場枠

時事通信(nippon.com 掲載の英文記事)によると、日本の世界選手権男子団体の優勝は2大会連続・通算8度目です。団体戦が行われた前回の2023年アントワープ大会に続く連覇になります。

なお、各選手の演技構成が何点のDスコアになるのかを手元で確かめたい場合は、Gymnastics AI — Dスコア計算アプリが便利です。FIG 2025–2028 採点規則に準拠し、男子6種目・790以上の技データベースを搭載しています。

Dスコアと Eスコアで見る世界体操2026男子団体決勝の勝因

Dスコアと Eスコアで見る世界体操2026男子団体決勝の勝因

上位4チームのD・E・ボーナス・ND

体操の得点は「Dスコア(難しさ)+Eスコア(出来栄え)+ボーナス − ND(ニュートラルディダクション=ライン減点など)」で決まります。仕組みの基本は採点規則とDスコア・Eスコアの解説にまとめています。団体決勝の18演技を合計すると、次のようになります。

チーム

D合計

E合計

ボーナス

ND

合計

日本

97.000

154.928

+0.7

-0.7

251.928

WG2(ロシア)

97.800

152.429

+0.3

-0.2

250.329

中国

96.800

152.393

+0.4

-0.4

249.193

イギリス

96.600

150.495

+0.4

-0.1

247.395

出典:団体決勝の全得点(FIG/Longines の公式データ)。

Dスコア合計はWG2が0.8上、日本はEで2.499差

Dスコア合計の1位はWG2の97.800で、日本の97.000を0.8上回っています。つまり日本は、難しさで勝ったのではありません。差を生んだのはEスコアで、日本の154.928はWG2を2.499、中国を2.535上回りました。18演技で割ると、1演技あたり約0.14ずつ出来栄えで上回った計算です。

一方でNDは日本が-0.7と、上位4チームで最も大きくなりました。Eで稼いだ分の一部を、ライン減点などで手放した形です。

E合計の最高はスイス|難度と実施の両立が条件

8チームでE合計が最も高かったのは、実はスイスの155.797です。ただしD合計は90.100と日本より6.9低く、5位にとどまりました。D合計の上位は WG2、日本とアメリカ(ともに97.000)、中国の順です。日本と同じDを持っていたアメリカは、E合計が147.861と伸びず6位でした。

  • Dが高くてもEが落ちれば勝てない(アメリカ)
  • Eが高くてもDが足りなければ届かない(スイス)
  • 日本は D(アメリカと並ぶ2位)・E(2位)のどちらも2位以内に入った唯一のチーム

種目別のチーム得点|日本だけが6種目すべて4位以内

種目別のチーム得点|日本だけが6種目すべて4位以内

種目ごとのチーム得点と順位

種目ごとに3人の合計を比べると、日本の勝ち方がよりはっきりします。カッコ内は8チーム中の順位です。

種目

日本

WG2

中国

イギリス

ゆか

41.299(4)

41.333(2)

39.699(8)

41.300(3)

あん馬

42.332(1)

41.166(6)

41.132(7)

41.965(2)

つり輪

40.933(3)

39.666(4)

42.766(1)

41.899(2)

跳馬

42.966(2)

42.666(3)

40.998(8)

43.499(1)

平行棒

42.099(4)

42.933(2)

43.366(1)

39.999(7)

鉄棒

42.299(2)

42.565(1)

41.232(4)

38.733(8)

日本が1位だったのはあん馬だけです。それでも6種目すべてで4位以内に入ったのは日本だけでした。WG2はあん馬が6位、中国はゆか・跳馬が8位、イギリスは鉄棒が8位と、どのチームにも大きく落とした種目があります。3人全員の得点が残る決勝では、この「穴のなさ」がそのまま差になりました。

WG2との差はあん馬とつり輪

2位WG2との差を種目別に並べると、次のとおりです(日本から見た差)。

  • あん馬 +1.166/つり輪 +1.267/跳馬 +0.300
  • ゆか -0.034/平行棒 -0.834/鉄棒 -0.266

平行棒と鉄棒ではWG2が上回りましたが、あん馬とつり輪の2種目で2.433を稼ぎ、最終的な1.599差につながりました。WG2は後半に順位を上げ、International Gymnastによると鉄棒ではナイディン選手の14.566などで追い上げました。

中国・イギリスはどこで落としたか

The Japan Times(AFP-時事)によると、最終種目の前は日本と中国の差が0.1しかありませんでした。中国は鄒敬園選手が平行棒で団体決勝の全演技で最高の15.366を出し、つり輪・平行棒はともに1位でしたが、楊浩楠選手がゆかでラインオーバーと手をつく着地をするなど、ゆか・跳馬で8位に沈みました。

イギリスは3種目目を終えた時点で首位に立っていました(International Gymnast)。GymCasticは、ジョー・フレイザー選手の最初の演技での落下や鉄棒の離れ技の中断、コートニー・タロック選手のつり輪の終末技を敗因に挙げています。数字でも平行棒39.999(7位)・鉄棒38.733(8位)と、最後の2種目で崩れたことが分かります。

予選の展望の答え合わせ|平行棒は−2.367、鉄棒は落下

日本の予選と決勝を種目別に比べる

男子予選の結果記事では、決勝で日本が守りたいポイントとして「平行棒の実施の再現」「鉄棒を3人が通すこと」「あん馬・つり輪の差」を挙げました。予選(4人演技・上位3人採用)と決勝(3人演技・全員採用)は方式が違いますが、チーム得点を並べると次のようになります。

種目

予選

決勝

増減

ゆか

41.433

41.299

-0.134

あん馬

41.966

42.332

+0.366

つり輪

41.265

40.933

-0.332

跳馬

42.599

42.966

+0.367

平行棒

44.466

42.099

-2.367

鉄棒

42.800

42.299

-0.501

合計

254.529

251.928

-2.601

予選と決勝で採用方式が違う理由は、体操の団体の点数計算|予選と決勝の違いで解説しています。

平行棒|予選の突出種目が4位に

予選で44.466と突出していた平行棒は、決勝では42.099(4位)まで下がりました。岡選手は予選の14.866から13.600に、橋本選手は14.800から13.933になっています。GymCastic は日本の平行棒でのミスに触れており、時事通信も「5種目目の平行棒は期待を下回った」と伝えています。予選記事で挙げた3点のうち、平行棒の再現はできなかったことになります。

鉄棒|川上の落下を橋本の14.866が取り返す

最終種目の鉄棒では、予選で鉄棒1位(14.600)だった川上選手が落下し13.100でした(日本テレビ、International Gymnast)。前田選手はD5.8・E8.533の14.333でつなぎ、最後の橋本選手が14.866で締めました。日本テレビによると、橋本選手は着地も止め、この時点で日本チームは勝利を確信したといいます。

なお GymCastic は、日本が五輪の鉄棒金メダリストである岡選手を鉄棒に起用しなくても勝ったことに触れています。決勝の鉄棒は橋本・川上・前田の3人で、層の厚さが表れた起用でした。

一方で、予選記事で「差をつけたい」としたあん馬(予選比+0.366)とつり輪が、結果的にWG2との差を生んだ種目になりました。演技構成の難度と実施のバランスがどう得点に表れるかを試算したい方には、Gymnastics AIがおすすめです。技を選んで並べるだけで、難度点・グループ要求・終末技の加点を自動計算できます。

世界体操2026男子団体の選手別内訳|橋本大輝は6種目84.865

日本代表5人のD・E合計

選手

担当種目

D合計

E合計

ボーナス

ND

合計

橋本大輝

6種目

32.700

52.365

+0.2

-0.4

84.865

川上翔平

あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒

26.900

42.031

+0.2

0.0

69.131

土井陵輔

ゆか・あん馬・跳馬

15.900

26.433

0.0

-0.3

42.033

岡慎之助

ゆか・つり輪・平行棒

15.700

25.566

+0.3

0.0

41.566

前田楓丞

鉄棒

5.800

8.533

0.0

0.0

14.333

出典:団体決勝の全得点。公表データは選手ごとの合計のため、種目ごとのD内訳は前田選手(鉄棒のみ)以外は分かりません。

橋本大輝|6種目でE合計52.365は最高

団体決勝で6種目すべてを演技したのは、橋本選手、ドゥフノ選手(WG2)、バラハス選手とベラ選手(コロンビア)、楊浩楠選手(中国)の5人です。この中で橋本選手のE合計52.365は最も高く、合計84.865も最高でした。D合計はバラハス選手の33.800が最も高く、橋本選手の32.700は2番目です。

予選の橋本選手は D33.200・E51.332 の84.632でした。決勝ではDが0.5下がった代わりにEが1.033上がり、合計は0.233上回っています。種目別には、予選で落下した鉄棒が13.700から14.866に、平行棒は14.800から13.933になりました。

ND −0.7は橋本・土井の2人

日本のND -0.7は、橋本選手の-0.4と土井選手の-0.3です。日本テレビによると、橋本選手は1種目目のゆかでラインオーバーがありました。GymCastic は、判定補助カメラがラインオーバーを確実に捉えていたことにも触れています。Eで2.499上回った日本にとって、NDの0.5差(WG2は-0.2)は小さくない数字です。

世界体操2026男子の個人総合・種目別決勝の展望と日程

個人総合決勝|岡慎之助と橋本大輝

個人総合決勝には、予選1位の岡選手(85.098)と2位の橋本選手(84.632)が進んでいます。予選3位はWG2のドゥフノ選手(83.866)で、団体決勝でも6種目83.932と安定していました。The Japan Times は、張博恒選手(中国)の欠場もあり、ロシア勢が日本の2人の対抗になりうると伝えています。

種目別決勝に進んだ日本選手

  • ゆか:土井陵輔
  • あん馬:橋本大輝
  • つり輪:岡慎之助
  • 跳馬:川上翔平
  • 平行棒:岡慎之助、橋本大輝
  • 鉄棒:川上翔平、岡慎之助

注目選手のDスコアは世界体操2026男子種目別決勝の展望にまとめています。

決勝の日程(日本時間)

現地時刻は大会の結果ページの日程によります。10月25日は欧州の夏時間が終わるため、時差が8時間になります。

種目

現地時刻

日本時間

男子個人総合決勝

10月22日(木)19:30

10月23日(金)2:30

種目別 ゆか

10月24日(土)14:00

10月24日(土)21:00

種目別 あん馬

10月24日(土)15:49

10月24日(土)22:49

種目別 つり輪

10月24日(土)17:12

10月25日(日)0:12

種目別 跳馬

10月25日(日)14:00

10月25日(日)22:00

種目別 平行棒

10月25日(日)15:50

10月25日(日)23:50

種目別 鉄棒

10月25日(日)17:19

10月26日(月)1:19

大会全体の日程と会場は世界体操2026ロッテルダム|日程と見どころで紹介しています。最新情報は日本体操協会の公式サイトでも確認できます。

まとめ

  • 世界体操2026男子団体決勝は日本が251.928で優勝。2023年に続く連覇で、通算8度目(時事通信)
  • 2位WG2(ロシア)、3位中国までがロス五輪2028の団体出場枠を獲得
  • D合計はWG2が0.8上。日本はE合計で2.499上回り、あん馬・つり輪の2種目で2.433の差をつけた
  • 日本だけが6種目すべてで4位以内。平行棒は予選比-2.367、鉄棒は川上選手が落下したが、橋本選手の14.866で締めた
  • 橋本選手は6種目84.865で、団体決勝の6種目演技者の中でE合計・合計とも最高

個人総合・種目別決勝を見ながら、各選手の構成のDスコアを手元で確かめたい方は、Gymnastics AIをぜひお試しください。男子6種目に対応し、iOS/Androidで無料で使えます。

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岩﨑大翔
Author

岩﨑大翔 Daito Iwasaki

体操競技歴15年(全日本選手権出場)。音楽活動、AI駆動開発、体操の3つのフィールドで活動中。それぞれの専門知識と経験を活かして発信しています。

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