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世界体操2026女子予選結果|日本5位、杉原はゆか決勝逃す

世界体操2026女子予選の結果をD・Eスコアの内訳で分析。日本は団体161.630の5位で決勝へ進み、岸里奈と杉原愛子が個人総合決勝、岡村真が平均台4位で種目別決勝に進出。2025年ゆか女王の杉原はライン減点で17位でした。決勝の日本時間も掲載します。

世界体操2026女子予選結果|日本5位、杉原はゆか決勝逃す

※本記事は2026年10月20日時点の情報です。順位は公式記録の確定前の速報値にもとづきます。

オランダ・ロッテルダムで開催中の世界体操2026(第54回世界体操競技選手権)で、女子予選が10月18日と19日(現地)に行われました。日本女子は団体合計161.630の5位で団体決勝に進み、個人総合は岸里奈選手と杉原愛子選手、種目別は岡村真選手が平均台4位で決勝へ進みました。一方、2025年のゆか女王・杉原選手はライン減点が響いてゆか17位となり、種目別決勝を逃しています。本記事では、世界体操2026女子予選の結果を、公表されたDスコア(演技価値点)・Eスコア(実施点)・中立減点の内訳から読み解きます。

女子のゆかは90秒の音楽に乗せて演技する唯一の種目で、12m四方のフロアをどう使うかも構成のうちです。選曲や曲の編集を含めた演技づくりは、元選手でアーティストでもある制作者による競技用フロア音源の制作で相談できます。

世界体操2026女子予選の結果|中国が団体首位、日本は5位

世界体操2026女子予選の結果|中国が団体首位、日本は5位

団体予選の順位(決勝進出8チーム)

団体予選は、各チーム最大5人のうち各種目4人が演技し、上位3人の得点を合計する方式です(大会ディレクティブ(実施要項))。全10組が終わった時点の順位は次のとおりで、上位8チームが団体決勝に進みます(女子団体予選の全得点(D・E・ND内訳付き))。

順位

チーム

合計

D合計

E合計

中立減点

1

中国

164.996

67.500

97.596

-0.1

2

アメリカ

164.529

68.600

96.429

-0.5

3

World Gymnastics 2(ロシアの中立チーム)

163.662

67.100

96.562

0.0

4

イタリア

162.430

64.600

97.930

-0.1

5

日本

161.630

65.900

96.430

-0.7

6

フランス

161.430

65.100

96.730

-0.4

7

カナダ

160.130

63.700

96.430

0.0

8

ブラジル

159.131

62.700

96.531

-0.1

9位はイギリス(158.963)で、ブラジルとの差は0.168でした。日本は初日の第2組で演技し、第3組が終わった時点では3位にいましたが、その後に中国・World Gymnastics 2・フランスなどが演技して5位に下がりました(The Gymternet の予選初日ライブブログ)。

女子予選で目立った3つの出来事

  • 中国が逆転で首位:最終組の中国が平均台で43.966を出し、アメリカを0.467上回った。平均台は張清穎(15.100)とQiu Qiyuan(14.966)が1・2位
  • 個人総合はネムール首位:アルジェリアのカイリア・ネムールが55.999。段違い平行棒ではD7.100の14.933で種目別も1位
  • 段違い平行棒の決勝に中国勢なし:Gymnastics Now は「2006年以来」と伝えている(Gymnastics Now の女子予選ライブ)

日本女子代表の予選での役割

日本女子代表は杉原愛子・岸里奈・西山実沙・中村遥香・岡村真の5人です。代表の顔ぶれと大会前の展望は世界体操2026女子団体|日本代表5人とメダル争いの展望で解説しています。予選では次のように分担しました。

  • 岸里奈:4種目。個人総合53.499で13位。跳馬・段違い・平均台・ゆかの4種目とも団体の得点に入った
  • 杉原愛子:4種目。個人総合52.266で21位。跳馬14.200は個人総合予選の跳馬の得点で2番目に高い
  • 西山実沙:4種目。段違い平行棒13.933は日本選手の同種目最高点。跳馬と平均台で崩れた
  • 岡村真:跳馬・段違い・平均台の3種目。平均台14.266で4位
  • 中村遥香:ゆかのみ(12.466)。団体の得点には入らず

日本女子の団体予選5位を数字で読む

日本女子の団体予選5位を数字で読む

Eスコアはアメリカと同じ、差はDスコアと中立減点

日本のE合計は96.430で、アメリカの96.429とほぼ同じです。つまり出来ばえでは2位のアメリカに負けていません。差を作ったのはDスコアで、アメリカの68.600に対して日本は65.900と2.700低い数字でした。一方、4位イタリアにはD合計で1.300上回りながら、E合計で1.500下回っています。

もう一つの差が中立減点(ND)の-0.7です。上位8チームで最も大きく、内訳は採用されたゆかの2本(杉原-0.4、西山-0.3)でした。中立減点はD・Eとは別に最終得点から引かれる減点で、ゆかではフロアの境界線を越えた場合などに付きます(FIG女子採点規則2025-2028)。

種目別の合計:平均台は3位チームより上、段違いとゆかで離された

種目

日本

3位 World Gymnastics 2

差

1位 中国

跳馬

41.466

41.533

-0.067

42.032

段違い平行棒

41.133

42.499

-1.366

41.232

平均台

40.899

40.632

+0.267

43.966

ゆか

38.132

38.998

-0.866

37.766

合計

161.630

163.662

-2.032

164.996

3位との差2.032のうち、段違い平行棒で1.366、ゆかで0.866を失いました。跳馬はほぼ互角、平均台は日本が上です。ゆかの差0.866は、日本の中立減点0.7とほぼ同じ大きさです。団体の点数の数え方は体操の団体の点数計算(予選と決勝の違い)で詳しく解説しています。

「4人演技・3人採用」で消えたミスが3本

予選では各種目の最低点を捨てられるため、日本は次の3本を団体の合計に入れずに済みました(International Gymnast の予選初日リポート/Gymnastics Now の女子予選ライブ)。

  • 杉原・段違い平行棒 11.966:パク宙返りでバーをつかみ損ねて落下
  • 西山・跳馬 12.233:着地で手か膝がついたとみられ、中立減点-0.3
  • 西山・平均台 12.666:ウルフターンで落下

団体決勝は各種目3人が演技し、3人全員の得点を数える方式です。予選で消せたミスが、決勝ではそのまま合計に入ります。

世界体操2026女子予選|個人総合は岸13位・杉原21位で決勝へ

世界体操2026女子予選|個人総合は岸13位・杉原21位で決勝へ

個人総合予選の上位とDスコア

個人総合決勝には予選上位24人(1か国2人まで)が進みます(FIG技術規則2026)。上位と日本選手の内訳は次のとおりです(女子個人総合予選の全得点)。

順位

選手(国)

合計

D合計

E合計

1

カイリア・ネムール(アルジェリア)

55.999

23.600

32.699

2

スカイ・ブレイクリー(アメリカ)

55.465

22.500

32.965

3

リュドミラ・ロシュチナ(World Gymnastics 2)

55.098

23.100

31.998

4

エレナ・コラス(フランス)

55.032

21.600

33.432

5

Ke Qinqin(中国)

54.699

22.200

32.499

13

岸里奈(日本)

53.499

21.500

31.999

21

杉原愛子(日本)

52.266

21.600

31.066

西山選手は51.398で33位でした。日本は岸・杉原の2人が上位24人に入ったため、1か国2人の枠を使って2人とも決勝に進みます。

岸里奈:4種目とも大崩れなし

岸選手は跳馬14.000(D5.000)、段違い平行棒13.400、平均台13.633、ゆか12.466でした。4種目とも大きなミスはなく、日本選手で最も高い個人総合の得点です。D合計21.500は上位3人より1.0〜2.1低い一方、4位のコラスはD21.600でもE33.432で上位に入っています。決勝で順位を上げるには、Eスコアの上積みが鍵になります。

杉原愛子:跳馬14.200から3種目で失点

杉原選手は跳馬でユルチェンコ2回ひねりを決めて14.200(D5.000・E9.200)を出しました。その後、段違い平行棒で落下(11.966)、平均台は乗り技のスイッチリープで大きくぐらついて13.000、ゆかはライン減点が付いて13.100です。International Gymnast は「跳馬のあとは残りの種目で不調だった」と伝えています。D合計21.600は予選4位のコラスと同じ数字で、E合計の差(31.066と33.432)がそのまま順位の差になりました。

種目別決勝|岡村真が平均台4位で進出

平均台の予選上位8人

種目別決勝には各種目の上位8人(1か国2人まで)が進みます。平均台の上位8人は次のとおりで、岡村選手はD6.000・E8.266の14.266で4位でした(女子平均台予選の全得点)。

順位

選手(国)

D

E

得点

1

張清穎(中国)

6.800

8.300

15.100

2

Qiu Qiyuan(中国)

6.500

8.466

14.966

3

フラビア・サライバ(ブラジル)

6.100

8.300

14.400

4

岡村真(日本)

6.000

8.266

14.266

5

マニラ・エスポジト(イタリア)

5.800

8.400

14.200

6

スカイ・ブレイクリー(アメリカ)

6.200

7.966

14.166

7

エレナ・コラス(フランス)

5.800

8.333

14.133

8

カイリア・ネムール(アルジェリア)

6.200

7.933

14.133

中国の3人目のKe Qinqinは13.900で11位でしたが、1か国2人の制限で決勝には進めません。

岡村の平均台はDとEの釣り合いで4位に入った

岡村選手のD6.000とE8.266は、決勝圏8人の中でどちらも6番目の数字です。どちらかが突出しているわけではありませんが、DかEの一方が低い選手が多い中で、両方を崩さずにまとめたことが4位につながりました。The Gymternet は、側方宙返りから後方伸身宙返りへの連続と前方宙返りを「美しい」と評し、宙返りからジャンプへの連続、輪ジャンプからコルブットへのつなぎも決めたと伝えています。降り技の2回半ひねりは前に小さく跳ねました。上位2人の中国勢とはDで0.5〜0.8の差があり、決勝でメダルを争うには、Eスコアをもう一段上げるか、Dの差を詰める必要があります。平均台の技と採点は体操の平均台のコツ|技の種類と見どころ・採点の基準で解説しています。

跳馬・段違い平行棒・ゆかは日本選手なし

  • 跳馬:種目別決勝には2本の跳躍が必要。1位はレベッカ・アンドラーデ(ブラジル)の平均14.533。日本選手は1本のみの演技だった
  • 段違い平行棒:西山14位(13.933)、岡村17位(13.800)。8位ブレイクリーは14.333で、0.4差が届かなかった
  • ゆか:杉原17位(13.100)。詳しくは次の章で解説する

杉原愛子、ゆか決勝を逃す|ライン減点-0.4の重さ

ゆかの予選上位8人と杉原の位置

杉原選手は2025年ジャカルタ大会のゆかで金メダルを獲得しています(日本オリンピック委員会の発表)。今大会は連覇がかかっていましたが、予選は13.100で17位でした。ゆか予選の上位8人(1か国2人までを当てはめた決勝進出圏)は次のとおりです(女子ゆか予選の全得点)。

決勝圏

選手(国)

D

E

ND

得点

1

リース・エスポンダ(アメリカ)

6.000

7.733

-0.1

13.633

2

リア・グレース・レディック(カナダ)

5.400

8.033

-

13.433

3

アビゲイル・マーティン(イギリス)

5.800

7.733

-0.1

13.433

4

リア=モニカ・フォンテーヌ(カナダ)

5.700

7.666

-

13.366

5

クレア・ピース(アメリカ)

6.000

7.633

-0.3

13.333

6

マイアナ・プラ(フランス)

5.600

7.700

-

13.300

7

アリス・キンセラ(イギリス)

5.400

7.866

-

13.266

8

リュドミラ・ロシュチナ(World Gymnastics 2)

5.800

7.466

-

13.266

(17位)

杉原愛子(日本)

5.700

7.800

-0.4

13.100

カナダのガブリエル・ブラック(13.300)は予選6位相当でしたが、カナダの2人がすでに上にいるため決勝に進めません。上の表は予選の得点に1か国2人の規定を当てはめたもので、正式な決勝進出者は大会の発表で確認してください。

中立減点がなければ予選2位相当だった

杉原選手のゆかはD5.700・E7.800です。E7.800は決勝圏8人と比べても3番目に入る高い数字で、出来ばえそのものは悪くありません。Gymnastics Now によると、最初の伸身2回宙返りと2本目の1回半ひねりから後方2回宙返りへのつなぎで、いずれもラインを出ています。この中立減点-0.4がなければ13.500で、エスポンダの13.633に次ぐ数字でした。8位との差は0.166で、ライン減点の-0.4がそのまま決勝進出を分けたことになります。

ゆかのフロアは12m×12mで、境界線の外に体が触れると減点されます(FIG女子採点規則)。タンブリングは対角線を使うため、着地が大きく流れるとラインを越えやすくなります。

ゆかの採点で見えた「Eスコアの壁」

ゆかの予選1位でも13.633で、他の3種目の1位(跳馬14.533・段違い14.933・平均台15.100)より0.9〜1.5低い数字です。決勝圏8人のEは7.466〜8.033、Dは5.400〜6.000に収まり、8人中3人に中立減点が付いています。0.1〜0.3の差で順位が入れ替わる種目です。ゆかでは、90秒の中でタンブリングの着地・ダンス・音楽との一体感までがEスコアの対象になります。演技構成と音楽の関係は女子ゆかの演技構成と音楽の合わせ方で解説しています。

タンブリングの配置と音楽の盛り上がりを合わせる作業は、曲の編集段階から考えておくと組み立てやすくなります。採点規則を踏まえた曲の編集やオリジナル作曲は、競技用フロア音源の制作サービスで対応しています。

世界体操2026女子団体決勝の展望とLA28出場枠

団体決勝は「3人演技・3人採用」

団体決勝は各種目3人が演技し、3人の得点をすべて数えます。予選の日本は、各種目の上位3本を合計すると161.630でした。決勝で同じ合計を出すには、予選で捨てた3本のようなミスを出さないことが前提になります。予選の日本の上位3本は次のとおりです。

  • 跳馬:杉原14.200・岸14.000・岡村13.266
  • 段違い平行棒:西山13.933・岡村13.800・岸13.400
  • 平均台:岡村14.266・岸13.633・杉原13.000
  • ゆか:杉原13.100・西山12.566・岸12.466

上位3か国にLA28の団体出場枠

FIG のロサンゼルス2028五輪の出場資格システムでは、2026年世界選手権の団体決勝で上位3位に入った出場資格のある国が、5人分の団体出場枠を得ます(FIG LA28 出場資格システム(体操競技))。予選の3位とは2.032差、4位イタリアとは0.800差です。決勝は予選の得点を持ち越さないため、ここからの1日で順位はいくらでも入れ替わります。

女子決勝の日程(日本時間)

現地の開始時刻は大会の結果サイトの日程表によるものです(世界体操2026の競技日程)。10月25日にヨーロッパの夏時間が終わるため、最終日だけ時差が8時間になります。

決勝

現地時間

日本時間

日本選手

女子団体決勝

10月21日 19:30

10月22日(木)2:30

日本(予選5位)

女子個人総合決勝

10月23日 19:30

10月24日(土)2:30

岸里奈・杉原愛子

跳馬・段違い平行棒

10月24日 14:37〜

10月24日(土)21:37〜

なし

平均台

10月25日 14:42

10月25日(日)22:42

岡村真

ゆか

10月25日 16:30

10月26日(月)0:30

なし

大会全体の日程と男子の見どころは世界体操2026ロッテルダムの日程・見どころガイドにまとめています。放送・配信の最新情報は日本体操協会の公式サイトでも確認してください。大会の概要は2026年世界体操の大会ページにもまとまっています。

まとめ

  • 世界体操2026女子予選は中国が164.996で首位。日本は161.630の5位で団体決勝に進んだ
  • 日本のE合計はアメリカとほぼ同じ。差はDスコアと、上位8チームで最も大きい中立減点-0.7
  • 個人総合決勝には岸里奈(13位)と杉原愛子(21位)、平均台の種目別決勝には岡村真(4位)が進んだ
  • 2025年ゆか女王の杉原はライン減点-0.4で17位。減点がなければ予選2位相当の13.500だった
  • 団体決勝(日本時間10月22日2:30)は3人演技・3人採用。上位3か国にLA28の団体出場枠が与えられる

ゆかの90秒を、構成と音楽の両方から作り込みたい選手・コーチ・保護者の方は、競技用フロア音源の制作に相談してみてください。採点規則を踏まえた曲の編集から、オリジナル作曲まで対応しています。

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岩﨑大翔
Author

岩﨑大翔 Daito Iwasaki

体操競技歴15年(全日本選手権出場)。音楽活動、AI駆動開発、体操の3つのフィールドで活動中。それぞれの専門知識と経験を活かして発信しています。

Floor Music

競技用フロア音源の制作

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