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世界体操2026男子予選結果|日本首位通過をDスコア分析

世界体操2026男子予選の結果を解説。日本は254.529で団体首位通過。Dスコア合計は英国が上回る中、Eスコアで2.869差をつけた内訳、岡慎之助・橋本大輝の個人総合、川上翔平の鉄棒1位、種目別決勝の進出者、決勝の日程(日本時間)をまとめます。

世界体操2026男子予選結果|日本首位通過をDスコア分析

※本記事は2026年10月18日時点の情報です。

オランダ・ロッテルダムで開催中の世界体操2026(第54回世界体操競技選手権)で、男子予選が10月17日と18日(現地)に行われました。日本は団体合計254.529で首位通過し、個人総合も岡慎之助選手(85.098)と橋本大輝選手(84.632)が1位・2位で決勝に進みました。本記事では、公表されたDスコア(演技価値点)とEスコア(実施点)の内訳から、日本が首位に立った理由と、決勝で見るべきポイントを整理します。

世界体操2026男子予選の結果|日本が団体首位で通過

世界体操2026男子予選の結果|日本が団体首位で通過

団体予選の順位(決勝進出8チーム)

団体予選は、各チーム最大5人のうち各種目4人が演技し、上位3人の得点を合計する方式で行われました(大会ディレクティブ(実施要項))。上位8チームが10月20日の団体決勝に進みます。結果は次のとおりです(予選の全得点(D・E・ボーナス・ND内訳付き)/決勝進出者一覧)。

順位

チーム

合計

1

日本

254.529

2

イギリス

251.460

3

World Gymnastics 2(ロシアの中立チーム)

249.162

4

中国

247.493

5

アメリカ

245.961

6

スイス

244.430

7

オランダ

242.995

8

コロンビア

242.727

2位イギリスとの差は3.069。中国は4位で、3位とは1.669差です。ロシアは今大会「World Gymnastics 2」の名称で、ベラルーシは「World Gymnastics 1」の名称で出場しています(2026年世界体操の大会概要)。

日本代表5人の予選での役割

日本代表は岡慎之助選手、橋本大輝選手、川上翔平選手、土井陵輔選手、前田楓丞選手の5人です。岡・橋本・川上の3人が6種目すべてを演技し、土井選手はゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒、前田選手は鉄棒のみを担当しました。

  • 岡慎之助:個人総合1位(85.098)。パリ五輪の個人総合金メダリスト
  • 橋本大輝:個人総合2位(84.632)。東京五輪の個人総合・鉄棒金メダリスト
  • 川上翔平:鉄棒1位(14.600)、跳馬5位(14.283)
  • 土井陵輔:ゆか8位(14.033)。ゆか・あん馬・跳馬で団体の得点に入った
  • 前田楓丞:鉄棒13.566(落下)。団体の得点には入らず

代表5人の大会前の構成や役割は、世界体操2026男子日本代表|5人の構成とDスコア展望で詳しく解説しています。

なお、各選手の構成がどのようにDスコアになるのかを自分で確かめたい方は、Gymnastics AI — Dスコア計算アプリが便利です。FIG 2025–2028 採点規則に準拠し、790以上の技データベースから技を選ぶだけで難度点・グループ加点・終末技加点を計算できます。

予選の流れで目立った出来事

International Gymnastによると、日本は第4班の時点で首位に立ち、残り2班でも抜かれませんでした。日本は平行棒で44.466と、全チームで最も高い種目得点を出しています。一方、鉄棒では橋本選手がカッシーナで、前田選手が最後の離れ技デフで落下しました。

ほかのチームでは、Gymnastics Now のライブ更新が、2025年世界選手権鉄棒銅メダルのジョー・フレイザー選手(イギリス)が鉄棒13.933で種目別決勝を逃したことを伝えています。

団体予選をDスコアとEスコアで分析

団体予選をDスコアとEスコアで分析

Dスコア合計はイギリスが上、Eスコアで日本が逆転

体操の得点は「Dスコア(演技価値点=難しさ)+Eスコア(実施点=出来栄え)+ボーナス − ND(ニュートラルディダクション=ライン減点など)」で決まります。仕組みの基本は採点規則とDスコア・Eスコアの解説をご覧ください。団体の得点に入った18演技の内訳を並べると、日本が首位に立った理由がはっきりします。

チーム

D合計

E合計

ボーナス

ND

合計

日本

98.100

155.829

+0.8

-0.2

254.529

イギリス

98.200

152.960

+0.5

-0.2

251.460

World Gymnastics 2

96.700

152.062

+0.4

0.0

249.162

中国

96.400

150.593

+0.5

0.0

247.493

アメリカ

96.500

149.261

+0.5

-0.3

245.961

出典:予選の全得点(D・E内訳)

Dスコアの合計はイギリスが98.200で、日本の98.100を0.1上回っています。つまり日本は難しさで勝ったのではなく、Eスコアで2.869上回って首位に立ったことになります。18演技で割ると、1演技あたり約0.16ずつ出来栄えで差をつけた計算です。

種目別の団体得点|平行棒44.466が突出

種目ごとの団体得点(上位3人の合計)を比べると、日本の強みと課題が見えます。

種目

日本

イギリス

WG2

中国

ゆか

41.433

41.599

39.633

40.766

あん馬

41.966

42.199

40.799

40.165

つり輪

41.265

41.832

40.999

41.932

跳馬

42.599

42.799

42.499

41.366

平行棒

44.466

42.899

43.133

43.565

鉄棒

42.800

40.132

42.099

39.699

意外なことに、ゆか・あん馬・つり輪・跳馬の4種目では、日本はイギリスを下回っています。差を生んだのは平行棒(+1.567)と鉄棒(+2.668)の2種目です。平行棒は岡選手14.866、橋本選手14.800、川上選手14.800と3人がそろって14.8点台。岡選手と橋本選手はEスコアが9.1点台と高い水準でした。

実際の演技構成で、技の入れ替えがDスコアにどう効くかを試してみたい方にはGymnastics AIがおすすめです。平行棒や鉄棒の技を並べると、難度点とグループ加点、終末技の加点を自動で合計できます。

鉄棒は2人が落下しても最高の団体得点

鉄棒では4人中2人が落下しましたが、予選は「4人演技・上位3人採用」のため、落下した前田選手の13.566は切り捨てられました。採用されたのは川上選手14.600、岡選手14.500、橋本選手13.700で、合計42.800は上位チームの中で最高です。

ただし、橋本選手の鉄棒はD6.2に対してEが7.400でした。採点規則では落下は1.0の減点です(FIG 男子採点規則 2025–2028)。団体決勝は後述のとおり「3人演技・3人採用」で、落下を切り捨てられません。

個人総合予選|岡慎之助が首位、川上翔平は「1か国2人」の壁

個人総合予選|岡慎之助が首位、川上翔平は「1か国2人」の壁

個人総合上位のD・E内訳

個人総合決勝には上位24人が進みます(1か国最大2人)。上位6人の内訳は次のとおりです。

順位

選手

D合計

E合計

合計

1

岡慎之助(日本)

32.000

52.998

85.098

2

橋本大輝(日本)

33.200

51.332

84.632

3

アルセニー・ドゥフノ(WG2)

31.800

51.666

83.866

-

川上翔平(日本)※決勝に進めず

32.200

51.499

83.699

4

ジェイク・ジャーマン(イギリス)

31.500

52.098

83.698

5

楊浩楠(中国)

31.500

51.764

83.464

出典:個人総合予選の全得点。合計にはボーナスとNDを含みます。

岡選手のD合計32.000は、日本の3人の中で最も低い数字です。それでもE合計52.998が個人総合上位勢の中で最も高く、首位に立ちました。反対に橋本選手は、D合計33.200がコロンビアのバラハス選手と並んで予選最高だったものの、鉄棒の落下でE合計が伸びず、2位にとどまりました。

川上翔平は83.699でも個人総合決勝に進めない

川上選手の83.699は、ジャーマン選手(83.698)をわずか0.001上回る全体4位相当の得点でした。しかし、個人総合決勝は1か国(連盟)最大2人の制限があり、日本は岡選手と橋本選手で枠が埋まっています(大会ディレクティブ)。

同じ理由で、川上選手は平行棒でも14.800(橋本選手と同点)を出しながら、日本人3番手のため種目別決勝には進めません。日本の層の厚さが、制限ルールによってそのまま見える形になりました。

橋本大輝の得点を種目別に見る

橋本選手はあん馬でD5.7・E8.833の14.533を出し、日本人で唯一あん馬の種目別決勝に進みました。6種目の内訳は次のとおりです。

  • ゆか 13.600(D5.4)/あん馬 14.533(D5.7)/つり輪 13.733(D5.1)
  • 跳馬 14.266(D5.2)/平行棒 14.800(D5.6)/鉄棒 13.700(D6.2・落下)

鉄棒のD6.2は、日本の3人の中で川上選手(D6.3)に次ぐ高さです。個人総合決勝では、この構成を通せるかどうかが岡選手との順位に直結します。

種目別決勝に進んだ日本選手|6種目すべてに出場

日本選手の種目別決勝進出一覧

種目別決勝は各種目上位8人(1か国最大2人)で行われます。日本は6種目すべてで決勝進出者を出しました。

種目

日本選手(予選順位・得点)

予選1位

ゆか

土井陵輔(8位・14.033)

ドゥフノ(WG2)14.700

あん馬

橋本大輝(8位・14.533)

マヌキャン(アルメニア)14.933

つり輪

岡慎之助(7位・14.066)

蘭星宇(中国)14.733

跳馬

川上翔平(5位・14.283)

ジャーマン(イギリス)14.633

平行棒

岡慎之助(3位・14.866)、橋本大輝(4位・14.800)

鄒敬園(中国)15.466

鉄棒

川上翔平(1位・14.600)、岡慎之助(3位・14.500)

川上翔平 14.600

出典:種目別決勝進出者一覧、予選の全得点

鉄棒|川上翔平がD6.3で予選1位

鉄棒は川上選手がD6.3・E8.300の14.600で予選1位、岡選手がD5.8・E8.700の14.500で3位です。2位は台湾の唐嘉鴻選手(14.566)で、上位3人が0.1以内にひしめいています。岡選手はDで0.5低い分をEで0.4取り返しており、決勝ではDを取りに行く川上選手と、実施でまとめる岡選手という対照的な戦い方になります。

平行棒|鄒敬園の15.466にどこまで迫れるか

平行棒では、五輪2連覇の鄒敬園選手(中国)が15.466で予選1位でした。2位はイリア・コフトゥン選手(クロアチア)の14.900、3位・4位に岡選手と橋本選手が続きます。岡選手との差は0.600あり、日本勢は実施の高さを保ったまま、どこまで差を縮められるかが焦点です。

団体決勝の展望|ロス五輪の出場枠がかかる

予選と団体決勝の方式の違い

団体決勝は予選と計算方式が変わります(大会ディレクティブ)。

  • 予選:各種目4人が演技し、上位3人を採用(1人分のミスを切り捨てられる)
  • 団体決勝:各種目3人が演技し、3人全員を採用(ミスがそのまま合計に入る)
  • 予選の得点は持ち越さない(決勝の合計だけで順位が決まる)

予選と決勝の違いは体操の団体の点数計算|予選と決勝の違いでも詳しく解説しています。予選で日本の鉄棒は落下を切り捨てられましたが、決勝では同じことは起きません。

団体決勝の上位3チームにロス五輪2028の出場枠

今回の団体決勝は、ロサンゼルス五輪2028の最初の予選大会を兼ねています。FIGのロス五輪2028 体操競技の出場資格システムでは、団体決勝の上位3つの「出場資格のある国内オリンピック委員会(NOC)」が、5人の団体出場枠を得ると定められています。

予選の数字で見ると、日本はイギリスに3.069、中国に7.036の差をつけています。ただし予選の得点は持ち越されないため、決勝はゼロからの勝負です。

日本が決勝で守りたいポイント

予選の内訳から見ると、日本が団体決勝で意識したい点は次の3つです。

  1. 平行棒の高いEを再現する:予選で最も差をつけた種目(イギリスに+1.567)
  2. 鉄棒を3人とも通す:決勝は落下を切り捨てられない。予選では4人中2人が落下
  3. あん馬・つり輪の差を広げられない:予選ではイギリスに0.233、0.567届かなかった

イギリス・中国など優勝候補国の大会前の戦力分析は、世界体操2026男子団体|優勝候補国のDスコア展望で解説しています。

世界体操2026男子決勝の日程(日本時間)

決勝のスケジュール

男子の決勝日程は次のとおりです(現地時刻は大会概要より。10月25日は欧州の夏時間終了後のため時差が8時間になります)。

種目

現地時刻

日本時間

男子団体決勝

10月20日(火)19:00

10月21日(水)2:00

男子個人総合決勝

10月22日(木)19:30

10月23日(金)2:30

種目別決勝(ゆか・あん馬・つり輪)

10月24日(土)14:00

10月24日(土)21:00

種目別決勝(跳馬・平行棒・鉄棒)

10月25日(日)14:00

10月25日(日)22:00

観戦の前に押さえておきたいこと

  • 団体決勝と個人総合決勝は日本時間の深夜。団体決勝は予選と方式が違う点に注意
  • 個人総合決勝は岡選手と橋本選手の2人。予選の差は0.466
  • 種目別決勝は鉄棒(川上・岡)と平行棒(岡・橋本)が2人ずつ

大会全体の日程や会場については世界体操2026ロッテルダム|日程と見どころにまとめています。日本体操協会の最新情報は日本体操協会の公式サイトで確認できます。

まとめ

  • 世界体操2026男子予選は、日本が254.529で団体首位。2位イギリスとの差は3.069
  • Dスコア合計はイギリスが0.1上。日本はEスコアで2.869上回り、平行棒と鉄棒で差をつけた
  • 個人総合は岡慎之助(85.098)が首位、橋本大輝(84.632)が2位。川上翔平は83.699で4位相当ながら「1か国2人」の制限で決勝に進めない
  • 種目別決勝は6種目すべてに日本選手。鉄棒は川上選手が予選1位
  • 団体決勝(日本時間10月21日2:00)は3人全員採用の方式で、上位3チームにロス五輪2028の出場枠がかかる

決勝の演技を見ながら、各選手の構成のDスコアを手元で確かめたい方は、Gymnastics AIをぜひお試しください。男子6種目に対応し、iOS/Androidで無料で使えます。

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Read in English
岩﨑大翔
Author

岩﨑大翔 Daito Iwasaki

体操競技歴15年(全日本選手権出場)。音楽活動、AI駆動開発、体操の3つのフィールドで活動中。それぞれの専門知識と経験を活かして発信しています。

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